2012年4月17日火曜日

為替相場の動きと注目される日銀

米ツイストオペ6月で終了、

考えられるFRBの次の一手(ロイター)

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE83106V20120402

<追加量的緩和の実施>

米経済の回復には一段の支援が必要とし、FRBが追加の債券買い入れ方針を発表する可能性ももちろんある。
FRBはこれまで、景気見通しが悪化した場合には、追加量的緩和の実施も選択肢との方針を示唆しているが、効果は限定的であることを当局者は認めている。政治的な反発を招くことも確実だ。
FRBが追加買い入れに踏み切った場合、一部当局者は、モーゲージ担保証券(MBS)と米国債の利回り格差縮小に向け、米国債ではなくMBSの購入に注力するよう求める可能性もある。
FRBが米国債を買い入れる決定を行った場合、債券市場はこれを好感し上昇する公算が大きい。だがFRBの追加緩和手段が尽きつつあるとの懸念や、ドルの価値下落やインフレ高進を招くとの見方に投資家が傾いた場合には、債券市場の上昇は失速するだろう。

日米緩和「次の手」注視 外為市場 投機筋、円安の思惑も

日経2012/04/17(火曜)マーケット総合2(要約して引用)

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の投機筋の円・ドル取引動向
4月10日時点での円の売越額は8261億円(前週比で122億円増加)。
この日は円が急騰して、一時、1ドル=80円台半ばまで買われた日である。
円の売越額が高水準であるにもかかわらず、円上昇に弾みがついた
ということは、
投機筋は、円が上昇する局面で円売り・ドル買いを仕掛ける「逆張り」の取引に動いた
ということになる。
為替の動き、難しいですね。

日経の記事は、引用部分の事実から、
「投機筋が日銀の金融政策に大きな関心を寄せている」ことが「推測できる」としています。
投機筋=ヘッジファンドといってよいのでしょうが、
彼らは、一週間以上も後のイベントを見越して、先回りの動きを見せているようですね。
こうした読みが上手くはまれば、

・FRB(米連邦準備理事会)がゼロ金利政策の終了を前倒し(するかもね)
・4月27日の日銀政策決定会合で追加金融緩和への踏切り(するかもね)
→円安に向かう
→円高段階で仕込んでおいた円売りポジションを一気に買い戻し
→HF、超ウハウハ

さて、この通りの展開になるのでしょうか?

HFは「逆張り」(=円価格が上昇しているのにもかかわらず、円売りポジションを取る)で、
莫大な利益を獲得しようと狙っているらしいです。

まず、FRBがゼロ金利政策を維持するなら、HFの思惑は一つハズレます。
次に、白川法王が、「このまま為替動向を注視します。」と、
お得意の「注視」を決め込めば、HFの思惑は見事に裏切られることになります。
さらには、白川法王が「やっぱり、金融緩和スタンスを転換します…」などと言おうものなら、
HFの大量首つりでも発生するのでしょうか?

FXでポジションを取っている方々は、この一週間は気が気でないでしょうね。
私のように、ショートが売り?、ロングが買い?、といった庶民には、
あまり切実な問題ではないようにも思えますが、
日本の現状で円安が一気に進めば、原油価格上昇と相俟って、
けっこう、実生活に影響が出てきそうです(ガソリン価格は爆上がりか?)。

というわけで、

4月24・25日 米連邦公開市場委員会(FOMC) ←先行きの金融政策見通しを示す会合
4月27日   日銀政策決定会合

為替は大きく動きそうですが、円がどちらに振れるのかは、神のみぞ知る?

《用語解説》

・逆張り
相場が円安に振れだしてきて上昇傾向にある場合、その流れ(トレンド)に乗って売買する方法を、『順張り』といいます。
たとえば、現在1ドル=100円のレートが1ドル=102円と円安に振れてきた場合、「このトレンドに乗ってドルを買おう!」という手法です。
逆に、現在1ドル=110円のレートが1ドル=108円と円高に振れてきた場合、
「そろそろ底値で円安に転換するだろう」という希望的観測の元で、買いを入れることを『逆張り』といいます。

・ロングとショート
ロングというのは、買って保有していることをいいます。
また、ショートというのは、売って保有していることをいいます。

具体的には、「ドル円ロング」といった場合には、米ドルを買うことを、
また、「ドル円ショート」といった場合には、米ドルを売ることを意味します。

ロングやショートというのは、株式などの売買においても用いられる言葉ですが、
外国為替取引は通貨の交換ですから、反対からみれば、
「ドル円ロング」は「円のショート」、「ドル円ショート」は「円のロング」
ということになります。

ただし、
外国為替の慣行では、


必ず基準になる通貨※が、ロング、またはショートと表現します。

つまり、円をロングにしたい場合には、ドルを売ればよいということになります。

※通貨ペアの左側に表示される通貨のことです。
つまり、「USD/JPY」(ドル円)の場合には、
USD(ドル)の方が基準になる通貨ということです。

0 件のコメント:

コメントを投稿


社会・経済 ブログランキングへ