2012年4月22日日曜日

ヘッジファンドによる為替相場主導と実需

2012/04/22(日)日経10面「日曜に考える」より
“個人投資家が円相場の乱高下を読み、
短期売買で値ざやを得る手法は危うい。
一度に大量の注文を出して相場を大きく動かすヘッジファンドを出し抜くのは
至難の業だからだ。
ただ思惑的な動きに左右されず、中長期的な相場の行方を探る方法はある。
ヘッジファンドなどの投機的な動きを除き、
実需の円買いと円売りのどちらが多いかを比べることだ。”
確かに、個人がHFを出し抜くことは至難の業だろうが、
個人投機家は、HFを出し抜こうと思ってFXに参加しているのか?
ほとんどの個人は、HFの動きを読み、それに乗っかろうとしているだけだと思う。

野村證券の為替ストラテジストが、以下のように言っているらしい。
「21世紀になって初めて
需給が本格的に円安に向かうシグナルを示している。」
需給要因と円相場の相関関係から、
12年末に82~84円、13年末には87円~90円と、
円安基調が次第に鮮明になる、とのことだ。

4月10日の会見で、白川法王は、
「市場の短期的な反応だけを見て金融政策を運営すると、
長い目で見た経済の安定とむしろ行き違うことも多い」
と発言した。

誰かに「市場の短期的な反応だけを見て金融政策を運営しろ」
とでも言われたのだろうか?
こんな極端な要求をするバカはこの世に存在しないハズだが、
そんな極論をタテにして、従来通りの静観姿勢を崩さない白川法王の態度は立派だ。

なにも、為替相場だけが、国民経済を左右するわけではない。
白川法王も日経も、そのうち自然に円安に向かうのだから、
金融緩和をヤイヤイ言うなとの思惑が透けて見える。

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