2012年5月19日土曜日

記者会見がニコ動で流されると何が起こるのか

一次情報の独占体制が崩れる

記者会見がオープン化され、Ustreamやニコ生でリアルタイムで放映されるようになると、記者クラブ制度による一次情報の独占体制は崩壊する。Ustreamやニコ動で直接に会見を見てしまうと、視聴者は新聞記事がいかに希薄であるか、さらには大手マスコミが見事に都合の良い部分だけを編集しているかという点をまざまざと見せつけられることになる。
記者会見という場で、記者と呼ばれる連中がどのような質問をしているか、その質問のレベルの低さに驚かされるようになる。多くの視聴者は記者と呼ばれる連中の傲慢さを知ることができるようになる。
ここでは、そのような記者は一部であるとの反論は意味をなさない。一部の程度の低い記者が存在しているという事実が明るみに出てきてくれれば、大手マスコミの情報独占がいかに情報の受け手にとって悪影響を及ぼすかを示してくれる。一部の記者が暴走を許す大手マスコミ全体の問題であって、そのような記者を野放しにしてきた業界全体の姿勢が問い直されるべきである。
現段階では、記者会見の中継は発表者のみを映像に捉えるカメラワークが主流であるが、今後は質問者にもカメラが向けられるべきである。会見時に所属と氏名を明確に名乗ることは当然という流れに向かうだろう。そうして、大手マスコミのいう、一部の不良記者を徹底的に排除すべきである。

大手マスコミの情報は最新とはいえなくなる

海の向こうでは、記者は所属団体からツイッターを用いた素早い情報発信が妨げられるという状況の方が珍しい。しかし、日本では、記者がいち早くツイッターなどで情報発信すること自体が厳格に禁じられている。
こうして、大手マスコミの報道は、リアルタイムに会見に接した素人の情報発信にも時間的に劣ることになる。素人には、日中報道協定やら部落問題やら新興宗教問題やら、大手マスコミが後生大事に守っているような、守るべきモノが一切ない。一般大衆の一次情報へのアクセスが容易になればなるほど、大手マスコミのオブラートに包まれた「情報」は格段に価値を落としていくことになる。

情報が遅い上に捏造も見破られる

ある情報が報道されるタイミングが格段に遅い、あるいは、全く報道されないという事態が受け手にとって認識可能になると、大手マスコミの特定情報についてのオブラートの包み方を知ることができるようになる。情報の受け手は、大手マスコミのタイムラグを冷静に眺めて、そこで行われているであろう内部のあやしい議論を予想することができる。
そして、大手マスコミの内部では、未だに情報を歪めようとする勢力の方が優勢であるとの(正当な)印象を抱く。大手マスコミのいう一部の不良記者の方が、数の上では優勢なのだろうと予測することができる。一次情報をオブラートに包めば、それは捏造である。

大手マスコミは監視対象になる

情報の受け手は、その気になれば、たくさんのオブラートの包み方を丁寧に比較検証することが可能である。早晩、このような監視作業によって生計を立てることが可能になるようなビジネスモデルが出来上がるだろう。監視されている側が監視されている事実を真正面から受け止めていない現状では、このような単純作業だけでも十分な需要が見込まれる。王様は裸だと指摘するだけで十分な対価が発生しうる時代が、すぐそこに到来しようとしている。
読売、朝日、日経の共同ニュースサイト「あらたにす」は、ビックリするほどの速さで消滅した。監視されている側の悪あがきは即座に潰されるという好例だ。「あらたにす」様いわく、『俺達はプロだ、俺たちの選んだ記事だ、だから読め!』ということだったが、押し売りスタイルはwebでは通用しない。彼らは、もはや監視対象という地位にある。さっさと自覚していただければ嬉しい限り。

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